鍼灸とその未来

東洋医学の歴史は最低でも2000年です。それは鍼灸の原典といわれる「素問」(そもん)「霊枢」(れいすう)や漢方医学の原典である「傷寒論」(しょうかんろん)が2000年前の書物であるからです。それらを作り上げる為、それまでに膨大な臨床データが集積され、洗練されてきたに違いありません。先人の洞察力、知恵、たゆまぬ努力に頭が下がります。

 

鍼灸が日本に伝わったのは6世紀ごろとされていますが、そこから日本独自の進化を遂げました。江戸時代には管鍼法(鍼を管に入れて刺し、痛みを和らげる方法)も発明され、隆盛を極めていましたが、それ以降、二度ほど存続の危機を迎えたことがありました。最初は明治政府が西洋医学を導入したとき、そして二度目は戦後のGHQの弾圧を受けたときでした。しかし、この危機を見事乗り越えました。

 

鍼灸は今では中国はもちろん、米国など欧米でも盛んに研究されており、世界保健機構(WHO)も認める伝統医療です。

 

日本ではマッサージ師、柔道整復師と同じく、鍼灸師になるためには3年間学校に通い、国家試験に合格しなくてはなりません。

 

しかし、認知度が低いせいか、日本では人口のわずか7%しか鍼灸治療を受けたことがないという統計があります。(カナダでは人口の95%が何らかの鍼灸を含めた代替医療を経験したことがあるそうです。)

 

欧米で研究し尽くされ、日本に逆輸入される日も遠くはないかもしれません。様々な日本の伝統文化が日本人にではなく、外国人によってその価値が見出され、日本人がそれらを再認識させられるように。

 

私はそのような日は来てほしくないと思っています。私は日本人として、そして東洋人として、この大切な伝統医療を守り、また時代に合わせて進化させていかなければいけないと痛感しています。

 

鍼灸の真価はただ単に肩こりや腰痛を治す為ではないということ、内臓疾患にも対応できるのだということを証明していきたいと思っています。

 

もちろん、西洋医学的な手術、投薬は必要なときもあります。西洋医学の素晴らしいところは救急救命医療、手術や麻酔の技術、MRI、CT、血液検査等の診断技術だと思います。

 

一方、東洋医学は主観的な診断技術を要し、曖昧なところも多いのですが、臨床・実践優先です。2000年以上の歴史に裏打ちされた実績があります。

 

 

東洋医学、西洋医学、共に連携し、お互いの長所を活かしながら、進化を遂げていくのが日本の未来医療の姿だと確信しています。

オアシス鍼灸院

〒647-0081

和歌山県新宮市新宮1016

Tel: 090-6116-3969

E-mail:drjkawashima@aol.com